赤ちゃんのヘルペスで最も恐ろしいのは「新生児ヘルペス」です。新生児ヘルペスは、多くが産道感染で、母親が初めて性器ヘルペスに感染した場合はより確率が高くなります。次に多いのが、ヘルペスを発症している周りの人からの感染です。なので、関係者にヘルペスを発症している人がいる場合は十分に注意が必要です。
赤ちゃんがなるヘルペスの「新生児ヘルペス」は、全身型と局在型に分類され、全身型は全体の2/3を占めます。全身型、局在型ともに、発熱や哺乳力の低下や活動の低下などがみられますが、細菌感染症ととても似ている症状なので診断が難しいです。少しでもおかしいなと思ったら、早めに医師に相談すると良いでしょう。
新生児ヘルペスは、治療しなければ80%から90%が死亡する、赤ちゃんのヘルペス感染症の中でも、特に重いものです。しかし、抗ウィルス剤が開発され、命を救えることが多くなりました。ですが、後遺症が残ることも珍しくないので、しっかりと予防することが重要です。
赤ちゃんはヘルペスウィルスの仲間で「突発性発疹症」になります。この突発性発疹症は、ほとんどの赤ちゃんが1歳頃までにかかります。症状は、突然39度程度の熱が4日間くらい続いて、熱が下がるのと同じ頃に、顔や体に発疹がでます。
子供の場合は年齢によって単純ヘルペスのできる場所が違ってきますが、2歳までの赤ちゃんが単純ヘルペスウィルスに初めて感染すると、「ヘルペス性歯肉口内炎」を発症することが多いです。ヘルペス性歯肉口内炎の症状は、口の中の粘膜や歯茎、口の周りの皮膚や唇が赤くなったり、水疱や潰瘍ができたり、よだれが多くなったりします。また、頸部リンパ節が腫れて、38度から40度の発熱、体のだるさなど重い症状も伴うので、赤ちゃんにとってとても辛いです。年齢が上がるにつれて、ヘルペス性歯肉口内炎は減り、7歳以上になると、口唇ヘルペスの方が多いです。
赤ちゃんが初めてヘルペスウィルスに感染する時の感染ルートは、ヘルペスが唇にできた母親が、赤ちゃんにキスをしたりして移るパターンがとても多いです。移ると、3日から7日頃に熱を出して、口内炎ができます。感染しても症状が現れずに済む場合もあります。かわいい赤ちゃんのためにも、ヘルペスになっている時には、スキンシップは控えた方が良いでしょう。
みなさんが知っている「水疱瘡」も、赤ちゃんに良くみられるヘルペス感染症の一つです。一度かかると免疫ができるので、普通は二度とかかることはありません。ですが、治った後もウィルスは体の中に潜んでいるので数十年後に10人に1人の割合で、「帯状疱疹」として現れることがあります。